ごまそば鶴喜創業三十有余年。 麺一筋。 ご意見・ご要望はこちらまで
美味しさの追求 ごまそば鶴喜メニュー おそばのあれこれ ご意見番 会社情報 直営店舗 ホーム
ホーム > おそばのあれこれ > そばの豆知識 .2 冷たいそばと温かいそば コーナートップへ▲
おそばのあれこれ
 
そばの豆知識.2 冷たいそばと温かいそば
 そば屋の品書きには通常、冷たいそばと温かいそばとが載っている。温かいそばの場合は、かけそば・天ぷらそば・玉子とじ・鴨南蛮など、商品名がほぼ決まっているから、どのそば屋へ入っても、客が戸惑うことはないだろう。

 ところが、冷たいそばの場合は、話が少々ややこしくなることがある。冷たいそばを指す名称としては一般的に、もりそば・ざるそば・せいろの三種類が用いられている。このうち「ざるそば」とは笊に盛ったそば、「せいろ」とは蒸篭に盛ったそばと、名目で解釈すればわかりやすいし、実際、このふたつの名称の起こりは、使う食器の名目によるものである。

 では「もりそば」はどうかというと、こちらは同じように片づけるわけにはいかない。たとえば、笊や蒸篭で出すのに「もり」と名づけている店があるからだ。また、どちらも蒸篭に盛るのに「もり」と「ざる」の二種類を区別している店もある。もちろん、これらの名称に決まりがあるわけではないが、客の立場としてはやはり厄介だ。そして「もり」という名称が生まれたのも、江戸時代の戸惑いが始まりだったとされている。

 江戸時代にそば屋の元祖とされる「けんどんそば」が登場したのは寛文年間(1661〜73年)。いままでもなく当時は、そばといえば汁をつけて食べるそば切りしかなかった。ところが、しばらく後、汁をそばにかけて冷やがけ(ぶっかけ)にして出す店が現れる。これなら立ちながら食べられるし、店の側でも器がひとつで済むことからたちまち人気になった。新材木町(現・中央区)にあった「信濃屋」というそば屋が元祖とされるが、年代は不明。しかし、元禄5年(1692年)の文献に、女はこのような食べ方をしてはいけないと書いてあることから、元禄初期にはかなり広まっていたようだ。ただし「ぶっかけ」という言葉が現れるのは延亨元年(1744年)とされ、いつ頃からこの呼称があったのかはわからない。

 しかし、ぶっかけが流行り始めると、商品名として従来の食べ方との区別がつかなくなる。そこで、汁をつけて食べるそばを「もり」と呼んで、ぶっかけと区別するようになったらしい。安永2年(1773年)刊の旬集に、ぶっかけともりを詠んだ句が出されてくるのが初出とされるから、「もり」という名称は安永以前からあったとも考えられるという。現在の「かけ」は、このぶっかけを略したものだが、こちらが登場するのは寛政6年(1794年)で、かなり後になってのことである。

 なお。「ざる」は「もり」よりも古く、元祖とされるのは深川洲崎にあった「伊勢屋」。蒸篭や皿ではなく、竹の笊に盛って「ざる」と名乗り、評判になったという。享保20年(1753年)の文献で、江戸の名物そばとして紹介されている。ちなみに、海苔かけを称して「ざる」とするのは明治以降のことで、本来は、汁もこくのあるざる汁を用いた。
前の記事へ 次の記事へ
バックナンバー
そばの豆知識 .1
「そばの長さ」
そばの豆知識 .2
「冷たいそばと温かいそば」
そばの豆知識 .3
「さらしなの由来」
そばの豆知識 .4
「手打ちそば」
そばの豆知識 .5
「鍋焼きうどん」
そばの豆知識 .6
「そばの食べ方」
そばの豆知識 .7
「新そば」
そばの豆知識 .8
「たぬきそば」
そばの豆知識 .9
「湯桶(ゆとう)」
そばの豆知識 .10
「そば屋と酒」
そばの豆知識 .11
「天ぷらそば」
ページトップ▲
お問い合わせ COPYRIGHT(C)2005 株式会社 はしもと